キクタン

最近キクタンを覚えるのが苦でギブアップしてしまう生徒がいる。最初の段階で生徒にdyslexia(失読症)の症状があるかどうかしっかりと確認してからキクタン覚えを始めるのだが…残念ながら本人の能力には何の支障もないのに、覚えるのが大変だという理由だけでギブアップしてしまう生徒が多いのだ。

話を聞くと前の塾では単語は目で見て覚えた、特に特別なテストはしなかったなどと言う。それでテストが出来ていればいいのだが、センター模試をやっても200点満点中50点にも満たないのだからどうにもならない。明らかにそのやり方では単語は習得できていない。単語を習得できない=英語を習得できない、なのである。学校でも塾でも単語覚えを蔑ろにしてきたそういった生徒は、正直言うとその「勉強をしない」方法に慣れすぎてしまっているのだ。そして、いざこの塾に入って「勉強をする」となると勉強をするために塾に入ったはずなのだが、そのストレスに耐えられない、という訳の解らない状況になってしまうのだ。わたしはせっかく塾に来てくれた子なのだからと、出来るための最短距離を教える。最短距離とは、まず英語読解に必要不可欠な2~3000語の単語を覚えてしまうということなのだ。そのための効率よい覚え方も教えている。しかしそれら生徒にとってはその最短距離走もフルマラソンより大変な挑戦になってしまうのだ。

高校3年でセンター模試が50点にも満たない。それの意味することは…残酷だが、それは「今まで英語は何も勉強して来なかった」ということになるのだ。一生懸命学校に通って、塾に高いお金を払ってきたが、間違ったものを信じてきてしまったと言わざるを得ない。更に残念ながらそういった子に限って軌道修正は難しい。簡単な道と難しい道、長期にわたり簡単な道ばかりを選んできた子は、悲しい現実としてこの先も十中八九、簡単な道を選んでしまう。

簡単な道とは英語は勉強しないという道となる。

この話は学校で行われている管理教育、大手塾で行われている管理教育、実際の教える際の手抜きを誤魔化すため生徒たちの行動や成績を管理することで教育を施したかのように見せかける管理教育が大きく関係している。そういった管理される側でいることに慣れてしまっている生徒ほど上記性格が顕著となっている。

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